大判例

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東京高等裁判所 昭和33年(ネ)118号 判決

当裁判所は、職権をもつて、控訴人の訴について、先ずその適否の点について判断する。本訴の各請求がいずれも被控訴人が昭和三十二年十月十日新発田市の助役として野沢順吉を選任した行政処分の効力を争うものであることは、控訴人の主張に照して明らかである。行政上の争訟も民事々件と同様、その当事者たるべきものは当該事件について当事者たるべき適格を有するものでなければならない。本件訴訟の対象である助役選任行為については、いわゆる民衆訴訟を許すべき規定は存しないのであるから、右選任行為についての抗告訴訟及び右選任行為の無効確認を求める訴訟において原告たる適格を有するものは当該行政処分によつて違法に権利を侵害されたもの、或は少くとも当該行政処分の取消、変更、又は無効確認について具体的に法律上の利益を有するものでなければならない。ところが、本件において、控訴人は右の助役選任行為によつてその具体的権利の侵害されたこと、又はその取消、若くは無効確認によつてなにか具体的な法律上の利益を有する関係にあることについては、控訴人が新発田市に居住すること以外に、なにも主張立証しないし、右のように単に市民であることの一事では、右のような法律上の利益を有するものと認めることはできない。

(村松 伊藤 小河)

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